今から10年ほど前、私たちはある疑問を抱きました。 その発端は「電卓」でした。 みなさんは、簡単な計算をする時に電卓を利用されると思います。 目の前に、それよりも遙かに高性能なコンピュータ「PC」があるのに…です。それは何故でしょうか? その答えは明らかで「電卓の方がずっと便利」だからです。コンピュータは様々な分野で応用され、私たちの生活を便利にしてくれました。それに合わせてPCの性能も飛躍的に向上してきましたが、その間「電卓の方が便利」である状況は何ら変わりはありませんでした。

つまり、PCの使い道は全くと言っていいほど進歩して来なかった…と言っても過言ではありません。これは、私たちフトウェア開発者が技術や性能ばかりに目を奪われ、PCの本当の可能性について議論してこなかったことに原因があるように思います。「PCにはもっともっとできる事があるはず。今一度、そのあり方を見つめ直してみよう!」それがこのプロジェクトのスタートでした。

ご存じのように、工業製品には「工業デザイン」という考え方があります。しかし残念ながら、ソフトウェアの世界は、まだそういう次元に到達出来ていません。

そこで私たちは、ソフトウェアにもこの考えを取り入れるべく、コンセプトを掲げ、プロジェクト名にさらに「DESIGN」という言葉を付け足すことにしました。

「ソフトウェアに求められているものは何なのか?」この単純な問いに対して、フロッシュデザイン・プロジェクトは、「ユーザの視点に立ったソフトウェアの未来形を提言」していこうと思います。
そこにソフトウェアの未来があると信じて…

FROSCH(フロッシュ)は、ドイツ語で「カエル」を意味します。 カエルは、水中はもちろん砂漠のような乾燥した環境でさえもたくましく生き延びる術(すべ)を持った生き物です。 それにあやかって、このプロジェクトから生まれるソフトウェアが、ビジネスシーンでもプライベートでも、デスクトッ プ機でもノートパソコンでも、あらゆるフィールドで活用されて欲しいという想いから命名しました。 FROSCHアプリケーションのアイコンについてまわる図案は「FROSCHの手」をイメージしています。